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感情のコントロール

最近“キレる中高年”が増えているようですが、どうやら中高年に限らず皆キレやすくなっているようです。

 

例えば、自分の話のテンポと相手の話のテンポが合わない、自分が求めているサービスの要求と相手のしてくるサービスが合わない。

 

更に世の中全て自分中心に動いていて、自分の価値基準・行動・知識に合致しないものは認めることが出来ず排斥をしてしまう。排斥するだけならよいものを自分の価値基準に合致しなければ相手を罵倒し、己の感情をコントロールすることがうまく出来ない。

 

なんだか精神の発育が十分でない子供が大きくなっただけの大人のようです。

 

自分の子供が他人に対して何かしら悪いことをしたら、監督不十分として親が責任を執らされます。子供は権利を主張しますが、大人は義務を履行します。

 

大人になるということは、全ての責任は自分にあるということを自覚することです。

 

スーパーのレジの前に並んでいた老年男性が、隣のレジが開き自分の後ろの客が先にそちらに並んだことに腹を立て、30分に渡りレジ係10人を並ばせ怒鳴りまくったことがあるそうですが、自分の思うようにならないと泣き喚き、自分の要求を叶えられるまで叫び続ける子供とまるで同じです。

 

あの時こう約束したのに実行してくれない。親としては実行したかったが諸々の事情によって実行できなかった。しかし子供は納得しない。この様な子供が大人になり弱い立場の相手に対して要求をし出したら、たまったものではありません。

 

お見合い相手・交際相手に対して、理不尽な要求をしていても理不尽と思わず、自分の要求を貫こうとする人は、精神が確立していない子供と同じです。常に自分が正しく相手が非常識であると思ってしまう。

 

 

 20世紀初頭に活躍した旅行紀行家イザベラ・バード女史は“日本奥地紀行”“朝鮮紀行”を記しています。その中でまだ欧米の影響を受けていない、素の日本・朝鮮の奥地を旅して、他人に対して正直でやさしく争いごとをしない日本人と、常に他人を騙し争いごとの絶えない朝鮮人を紀行文に表しています。今、日本人は溶けていくのか?